クミンちゃん
いくらをどのくらいの期間積み立てていけばいいのか、簡単にわかればいいのに…
一緒に作ってみましょう!
コレたか
証券会社サイトなどでシミュレートできますけど、都度は面倒です。
エクセルを使えば、最初に計算式を設定するだけで振り返ったり、見直しが容易にできるようになります。
一番シンプルに複利計算ができる「FV関数」を使って、資産形成ファイルを作ってみましょう。
一度エクセルで作ってしまえば、あとは項目の値を変えるだけで簡単に資産形成シミュレートができ、積み立てていくイメージをしやすくなると思います。
- 単利と複利の違いがわかる!
- 複利計算できるExcelの計算式がわかる!
- Excelを使って資産形成シミュレートができる!
単利と複利の違い
まず簡単に、年利の計算で重要な「単利」と「複利」の考え方をおさらいしていきましょう。
単利とは
単利とは、元本に対してのみ利息がつくものになります。
例として、元本100万円を年利10%で預けたとしましょう。
1年目、利息は…
1,000,000円 × 10% = 100,000円 になります。
2年目につきましても単利の場合は元本に10%となりますから…
1,000,000円 × 10% = 100,000円 になります。
シンプルですね。
これが単利の考え方になります。
複利とは
複利とは、元本+利息に対して利息がつくものになります。
利息にも利息がつく、これが複利の特長です。
上記の例を複利でも計算してみましょう。
1年目、利息は…
1,000,000円 × 10% = 100,000円 になります。
2年目、ここからが違います。利息の計算は、元本+前年利息が元本となりますので…
1,100,000円 × 10% = 110,000円 になります。
3年目の利息は…
1,210,000円 × 10% = 121,000円 になりますね。
これが複利の力であり、資産形成をする上で味方にするべき力になります。
FV関数で計算してみよう
仮に投資信託などの投資系金融商品を購入し、分配金を再投資して資産形成をする場合は複利でシミュレートしていく必要があります。
クミンちゃん
コレたか
FV関数とは
FV関数とは、「Future Value」の略です。
将来の価値を求めるための関数、ということになりますね。
投資計算のため関数を作る場合、組み立て方は以下の考え方で行います。
利率(必須) | 年利を指定 |
期間(必須) | 投資期間を指定 |
定期支払額(必須) | 積立金額を指定(年額でも月額でも可) |
現在価値(任意) | 頭金、一括投資時の金額を指定 |
支払期日(任意) | 最初に払うか後に払うか指定(使用しないでOK) |
マイナスを追記しないと、結果がマイナス表記となりややこしいです。
初期投資なしの場合
まずは初期投資なしの場合を作成してみましょう。
以前の記事中で登場した、シミュレートエクセルを参照に解説していきます。
この記事中では…
- 年利 ・・・ 5%
- 期間 ・・・ 20年
- 積立 ・・・ 毎月10,000円
先ほどのFV関数に当てはめるわけですが、ひとつ注意点があります。
年利、期間、積立すべて、単位は一致している必要があります。
上記例ですと、年利は年、期間も年ですけど、積立は月になっています。
この場合、月に合わせる必要があるため、式は以下になります。
=-FV(5%/12,20*12,10000)
これで計算可能です。
しかし、直接数字を入れては都度面倒ですので・・・
それぞれセルを指定しておけば、数字を色々変えてシミュレートが可能となります。
初期投資ありの場合
先ほどの初期投資なし設定に、初期投資500,000円を入れてみることにしましょう。
- 年利 ・・・ 5%
- 期間 ・・・ 20年
- 積立 ・・・ 毎月10,000円
- 初期投資 ・・・ 500,000円
考え方は同じです。
年利、期間、積立すべて、単位が一致している必要があります。
そして、初期投資。一括投資分については「現在価値」欄に入力します。
ということで、式は以下になります。
=-FV(5%/12,20*12,10000,500000)
これで計算可能となります。
こちらも都度数字を入れては面倒ですので…
すべてセルを指定しておけば、数字を変えてシミュレートができますね。
まとめ
Excelを使った複利計算による資産形成シミュレートを紹介しました。
式ひとつなので、たいした手間はありません。
これを作って、何年後にいくら形成するのにどれくらい積み立てればよいか、ということが把握できるようになりますね。
みなさんもご自身で作成して管理してみてください。